スタートアップ企業のサービスで大切なものって何でしょう?
ビジネスモデル、コンセプト、収益性etc…
確かにどれも大事です。しかし、サービスの創業者には、そのサービスで出来ること・伝えたいことを実際にユーザーに理解してもらえる形で提供するという作業が残っています。それがデザインの仕事です。しかし、今日でもまだデザインのナレッジを学べる場所は多くありません。

 

そこで、デザインのナレッジを世界へ向けて発信すべく、成功を収めたウェブサービス開発に携わっているデザイナーたちが力を合わせて立ち上げたプロジェクトがあります。それがDesigner Foundersです。

 

 

 

Designer Founders Book from Enrique Allen on Vimeo.

 

 

ITスタートアップを創設したデザイナーによるストーリー

 

Designer Foundersのメンバーはこのプロジェクトの目標をこう語っています。

 

“デザイナーが社会にインパクトを与える会社を創業するために、起業家が自分の思い描くデザインを現実のものにするために、その方法を世界中の人へ分け与えること”

 

動画の中で、Massive HealthのファウンダーであるAza Raskin氏はこうも言っています。

 

“What we really should  be doing is solving the big problems…with our skills we have this moral oblibation to use our passion to make the world a better place, to help people, to solve problems”

“私たちがするべきことは、私たちのスキルを以て大きな問題を解決することだ。私達の情熱を世界をより良い場所にし、人々を手助けし、問題を解決するために注がなければいけない”

 

 

デザインというものの重要性、そしてナレッジを世界中へと発信しようという彼らのパッションに、ただただ感動しました。

 

デザイナーのためのThe Designer Fundについて

Designer Foundersに投資しているデザイナーの集まり、それがThe Designer Fundです。そして特筆すべき点は、The Designer Fundに関わっている人々がすごい、ということです。

 

スポンサーにはKhosla VenturesKleiner Perkinsなど有名ベンチャーキャピタリスト、そして500ものスタートアップ企業が付き、支援しています。そしてメンターにはfacebookYouTube、有名スタートアップのPathFlipboardなどのデザイナーが顔を連ねています。

 

デザイナーによるデザイナーのための支援コミュニティ、素晴らしいですね。

 

Bookという形で、世界中に発信していく

 

 

Design Foundersは成功を収めたサービスの開発に携わっているデザイナーにインタビューをし、そのナレッジを発信していくというプロジェクトです。最初はHTMLのiPad,kindle対応の電子書籍として世界へ向けて配信をしていくとのこと。
The interviews aren’t how to manuals for Photoshop or Textmate. We’re collecting stories centered around the path and series of steps taken to become a designer and a founder including challenges overcome and challenges to come.

“このインタビューはフォトショップやテキストメイトなどの単なるマニュアルではない。私たちは物語を集めているんだ。デザイナーや創業者が問題に挑戦し、乗り越えることができるようになるためのね”

 

彼らが得たものを本という形で発信する、このコンセプトが個人的にとても好きです。ただ発信するだけならば、メルマガでもホームページでもいい。だけどそれを本という形で残し、後の世代に役立てたいと言う想いにシビれました。

 

デザインの価値は、まだまだ本当の意味で認識されていない

 

 

日本のスタートアップ企業が出すサービスを見ていて思うことは、やはりデザインへの徹底的なこだわりを持っている、そしてデザインの重要性を認識している人はまだまだ少ないなと思います。

 

どれだけ優れたサービスも、コンセプトも、伝わる形で形にできなければ意味がありませんよね。 どんな機能があってすごいサービスでも、相手に伝わらなかったら価値は半減してしまいます。
“複雑なことをシンプルに伝えること”

 

この二律背反に、デザイナーはいつも闘っているのだと思います。 実際、私もスタートアップ企業で働く身として、新サービスのUIを考える際には いつもこのことを考えながら取り組んでいます。

“誰でも直感的に分かるデザイン”
こういったデザイン創ることの価値と重要性は、まだまだ根付いていないように思えます。 スタートアップはアイデアだけでは本当の成功を得ることはできない、それを理解しているファウンダーだからこそ成り立つプロジェクトであり、意義があるのだと思います。

 

エンジニアだから、マーケターだから、そういった理由でデザインを学ばなくていいことの 免罪符になっていた時代は、もう終わりを告げつつあるような気がします。

 

良いデザインは、感情で理解できる

 

感情で動く人間であるからこそ、感情に訴えかけるデザインであることが重要だと思います。 シリコンバレーで働くQuoraのデザイナー上杉周さんが講演で言っていて印象に残っている言葉があります。

 

「デザイナーは、誰からも見えない決まりをつくるんだ」

例えば、Designer Foundersのファウンダーの1人でもある DAVE MORIN氏のプロダクト”Path”のインターフェイスなどまさにそう。誰からも説明を受けなくても、どこに何があって何ができるのかが分かる。複雑な機能を搭載したサービスをシンプルに見せるようにするUI/UXデザイナーの力が 今まで以上に必要となってきているのだと思います。

 

実際にDesigner FoundersのUIも本当にデザイン性が高く、見ていて飽きません。そしてその中に込められたメッセージに感動したのは、やはり頭で考えたからではありません。デザインを通じて、思いに共感したからなのだと思います。

 

このプロジェクトへはKICKSTARTER(アメリカのソーシャルファンディングサイト)のページからこのプロジェクトに寄付をすることができ、寄付した金額に応じて違ったサービスを受け取れる仕組みになっています。

 

Designer Foundersというナレッジの確立

かつて世界中を見てもこれほどまでデザインに特化した取り組みがあったでしょうか? 新しいサービスや起業をする時に、デザインするという行為はもはや
欠かせないものとして 正しく認知され始めているのでしょう。

 

サービスというプロダクトにおいてデザインがいかに大事なのか、この1点を突き詰めたものが、Designer Foundersなのだと思います。もしあなたがデザインに価値を見出しているのなら、Designer Foundersに参加してみることも面白いと思います。ぜひ。

 

presented by Shin Sasaki
 

 

 

Previous postあの人からのプレゼントだから欲しくなる「Quarterly.co」というEコマースの形 Next post完全招待制の最高のプレミアムワインを販売するLot18.comから学ぶ、経営のコツとバイラルの仕組み